オフィスチェアとは?
オフィスにおいて主に用いられるチェアには、事務作業のために使用する執務用チェア(タスクチェア)、会議・打ち合わせのために使用するミーティングチェア、応接用として使用するソファなど大きく分けて3種類があります。
一般的にオフィスチェアといわれる物はタスクチェアや回転イスなどのことをさし、事務用で利用されている椅子のことをオフィスチェアと認識されております。
一般的にオフィスチェアとは執務用チェア(タスクチェア)になります。
オフィスチェアは、執務作業中のユーザーにとって 「長時間のデスクワークに適した椅子」 であり、ユーザーの姿勢を正しく保つために多くの機能が備わっており、耐久性のある素材をもとに長時間座っても疲れにくいよう工夫されているといった、「快適性と体のサポート」を重視して設計されております。
オフィスチェアの導入は 「業務効率化」 はもちろん、長時間のデスクワークが原因とされる腰痛や肩こりなどの身体的な問題を予防し、 ”健康的な働き方” につながり、長期的な健康管理といった面でも効果的です。
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多種多様な椅子の種類
椅子には、たくさんの種類があります。ダイニングチェア、カウンターチェア、オフィスチェア、ソファ、スツールなど日常の様々な場面で使用されています。椅子は形状や機能も多岐にわたるため、利用する用途や場所に合わせて最適な椅子を選ぶ必要があります。
オフィスチェアで利用される椅子の種類
・オフィスチェア(タスクチェア) 一般的に利用される執務用チェアはタスクチェアといい、事務作業に適した機能や素材は多岐にわたります。 |
・マネージャーチェア 主に社長・役員・管理者が会議や打ち合わせで利用されるマネージャーチェアは、高級感のある材質を使用した製品が多くあります。 |
・メッシュタイプ 通気性が良く伸縮性に優れたメッシュタイプのチェアは、蒸れが気になる方や長時間座りっぱなしで作業する方におすすめです。 |
・ゲーミングチェア 人間工学に基づいた設計で正しい姿勢を長時間キープしやすいのが特徴で、長時間使用することを前提にした機能が搭載されているものが一般的です。 |
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・リフレッシュチェア、ミーティングチェア、折畳みチェア、スツール その他にも休憩スペースに利用されるリフレッシュチェアや会議や打ち合わせに利用されるミーティングチェア、イベントなどに利用される折畳みチェアと様々な椅子があります。 |
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オフィスチェア機能と一般的な”業務用イス”との違いは?
・執務用チェア(タスクチェア)の高さについて 日本人の平均的な座面高さ寸法は、38~41cm程度(JIS S 1032)が基準となっています。しかし、人それぞれに身長、体重、体格、姿勢などが違うため、座面の高さ調整ができる機能が付いている椅子がおすすめです。 |
・座面の種類(ウレタンフォーム、モールドウレタン、3Dモールドウレタン、メッシュ) 座面は人の体重を受け止める重要部分で、快適性を左右します。座った瞬間に、尻打ちしない適度なクッション性能が必要です。素材や形状には様々なものがあり、目的に応じたものを選ぶのがおすすめです。 |
・張地の種類(ファブリック、メッシュ、レザー) 温かみのあるファブリックタイプ、通気性に優れたメッシュタイプ、お手入れが簡単なレザータイプ、それぞれの張地の種類によって特性は異なります。 |
・ロッキング 背もたれの角度が後ろに倒れることをロッキングといい、椅子の機種によっては、強弱を調整できる、お好みの角度に固定できるものもあります。
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・リクライニング 背もたれの位置を好きな角度でレバー調整できることをリクライニングといい、リクライニングできる角度は椅子の機種によって大きく異なります。 |
・脚部(4本脚、5本脚、アルミ脚) オフィスチェアの脚部は転倒防止や床面の凹凸に対して安定する5本脚が一般的です。 |
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・キャスターの種類と特徴 キャスターは主にナイロン・ウレタン・ゴムキャスターなどがあり、床の材質によってキャスターの素材を選ぶことが大切です。 |
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オフィスチェアの機能
・上下昇降機能 人それぞれに身長、体重、体格、姿勢などが違うため、座面の高さ調整できる機能は必須項目です。一般的な椅子の場合昇降機能が無い場合や手動の場合が多く一度高さを設定してから変更することがありませんが、オフィスチェアの場合 「ガス上下昇降機能」が付いており、スムーズに素早く椅子の座面の高さを調整することができます。 |
・ロッキング機能と種類 ロッキング機能とは椅子にもたれかかった場合ゆらゆらとゆりかごのように可動する機能になります。 ロッキング機能は休息のために後傾姿勢になったり、好みの姿勢で仕事が行えるように様々な機能があります。椅子に座面と連動して可動するものや体重によってロッキングの強弱が変わる物などの背品があります。 |
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・背もたれ・ランバーサポート 背もたれは、座面とともに人の背中にかかる力を支える部分であり、身体の安定性を保つ役割があります。背骨の腰椎を支えるものをランバーサポートと呼び、正しい姿勢を保つとともに、疲労軽減をはかることができるとされています。 |
・ヘッドレスト 頭を支えてくれるヘッドレストは、肩こりや首にかかる重量を軽減してくれるため作業効率のアップにも繋がります。高さ調整機能や角度調整機能があるので、自分に合ったポジションに合わせることができます。 |
・アームレストの種類と機能 アームレストは肘かけといい一時的な休息、肩への負担や疲労を軽減し、事務作業やPC作業をサポートする効果があります。アームレストの動きとして、上下昇降、前後可動、左右スライド機能、角度調整機能があります。 |
・フットレスト フットレストは足を置く台のことをいい、姿勢の改善やむくみ予防、太ももや膝にかかる負担を軽減してくれるため生産性を上げる効果も期待できます。標準装備されているフットレストはスライドが可能で好きな位置で使用できるため、足を延ばして休憩することもできます。 |
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執務作業での正しい姿勢と椅子
- 座面の奥まで深く腰掛ける。
- 骨盤上部をしっかり背もたれにつける。
- 踵は床につける。
- 太腿の上部を水平にして、ひざ下は床と直角に。
- 座面の高さの目安は身長×1/4
- デスク高さの目安は=座面高+差尺(身長×1/6)
オフィスチェアの高さについて触れましたが、オフィスチェアの高さは作業姿勢と深い関連をもち、不適切な高さでの作業は健康に障害をもたらす原因になります。
チェアの高さは、デスクの高さ、キーボード、ディスプレイの位置との関係に配慮する必要があります。
人それぞれ身長、体重、体格、姿勢などが違うため、それぞれに合わせて、椅子の高さを設定することが必要であり、調整できる機能が必須項目になります。
JIS規格による「耐久試験・安全基準」について
「椅子の耐久性」という面でもオフィスチェアは規格が設けられており、耐久試験は一般社団法人日本オフィス家具協会、通称JOIFAでは製品の安全基準、があります。
例えば座面背もたれの耐久試験では、
・回転イス・非回転イス
『1日25回の着座 & 1年250日使用を想定 & 使用期間8年』
・折りたたみイス
『1日10回の着座 & 年間250日使用を想定 & 5年使用』ができるか?の試験が制定されています。
他にも座面や背もたれなど安全性に配慮された試験項目が設けられています。詳しくはJOIFA公式ホームページにも記載がありますので、ご覧ください。
参照元:『JOIFA一般財団法人日本オフィス家具協会|安心・安全な椅子の選び方』
「経年劣化による故障」を防ぐ5つのチェック項目!
当然ですが厳しい基準をクリアした椅子であっても、長期間使用するとその性能を発揮できなくなります。快適なオフィス環境を維持するためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。JOIFAでは、オフィス用チェアの標準使用期間を定めていますが、実際の製品寿命は使用頻度や環境によって異なります。
安全性を確保するために、以下の5つのチェック項目に注目しましょう。
- 肘のがたつき・ぐらつきがないか?
- 昇降部のオイル漏れ、動作不良がないか?
- キャスターの破損・がたつき、走行不良はないか?
- 座面やロッキングメカのがたつきや異音はしないか?
- 座面や背のクッションのへたりがないか?
これらの項目に問題が見つかった場合、まず初めに疑われるのが「ネジの緩み」や「溶接はずれ」です。
そのまま使用を続けると、椅子の破損により思わぬ事故や怪我につながる恐れがあります。安全点検を行い、必要に応じてメンテナンスや買い替えを検討するようにしましょう。
価格と快適性を備えたチェア1万円~2万円
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快適性と実用性を兼ね備えた2万円~3万円
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機能性と快適性を兼ね備えたチェア3万円~4万円
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機能性と快適性を兼ね備えたチェア4万円~5万円